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HSPというややこしい性分

小さい頃から、「感受性が強い!」と親を困らせていた自分

とにかく、自分でもしんどくなるほど、めんどくさいんです。白黒ハッキリしてなきゃダメだし、自分なりの順番もあるし…

音に、匂いに敏感。特に人の言葉には超敏感!

夫はADHD、心ない言葉を平気で言う特性を持っています。そりゃー、結婚生活は苦しかったです。いえいえ、結婚する前から、付き合っているときから、夫の言葉には、頭にきていて、しょっちゅうぶち切れてました。何度、会話の途中で、電話を切ったことか。

『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』イルセ・サンHSPによる罪悪感、イライラの改善方法とは

この記事は、「鈍感な世界に生きる 敏感な人たち(イルセ・サン)」から著者の許諾を得て、
一部内容を引用・抜粋しながらテーマに沿って課題を紐解いていきます。

HSPが抱えやすい心の問題

前回は、HSPの時代背景や社会的地位から特徴、活躍しやすい環境などについて触れました。
今回は「罪悪感」「イライラする」などといった、HSPが抱えやすい心の問題についても言及し、その改善策を提案します。

HSPが抱えやすい心の問題4つ

  • 自分自身に高度な要求をしてしまう
  • 罪悪感と羞恥心に苛まれてしまう
  • 恐怖心を感じ、憂鬱になりやすい
  • 怒りをうまく放出できない

上からひとつずつ概要を説明していきます。

1.自分自身に高度な要求をしてしまう

私がこれまでカウンセリングしたHSPの人々が、自らに課していた行動のルールを列挙してみます。

  1. いかなる状況においても、100%ベストを尽くさなくてはならない
  2. まわりの人に弱みを見せないようにしなくてはならない
  3. 自己中心的であってはならない
  4. 一緒にいる人にいつでも100%注意を向け、楽しませなくてはならない
  5. ほかの人がいるところで、自分個人のことに気をとらわれるのは無礼だ
  6. 失敗をしてはならない

これらのルールは、父親火母親が作ったものかもしれませんし、もしくは自分で作ったものかもしれません。
気を付けなければならないのは、自分が自分にどんなルールを課しているのか、必ずしも把握しているわけではないということです。

2.罪悪感と羞恥心に苛まれてしまう

罪悪感は2つの種類に分けられます
現実的な罪悪感・・・・ほかの人を煩わせることをしたとき、そのことを自分自身に警告するもの
度を越した罪悪感・・・不釣り合いで過剰なもの

罪悪感と力は表裏一体です。罪悪感を負う人は、そのことに対して力を持っているとことです。
母親の誕生日に雨が降ったのが私のせいでないのは、私が天気に対し何の力も持たないからです。
罪悪感が、自分の影響力に比例しているのであれば、それは現実に即した感情です。

一方、自分の力を及ぼせないことに対しても、罪の意識を感じるのであれば、その罪悪感は行きすぎています。
ゼロでないにしても、限られた影響力しか持たない場合も同じです。

「罪悪感とは実際のところは、自分自身に向けられた怒りだ」という人もいます。
これはときと場合によっては、正しいでしょう。
ただ私には、「罪悪感は、無力感と悲しみから自身を守るために抱くものだ」という説明のほうが的を得ているように思えることが多く見受けられます。

3.恐怖心を感じ、憂鬱になりやすい

敏感な人の多くは、恐怖心と闘っています。
HSPである私たちは、想像力が豊かで、独創的に物事を思い浮かべる能力に長けています。
新しい可能性を考えるのが得意なために、物事が悪い方向に行く可能性も見えてしまうのです。

だからこそ、不安を募らせることになるのです。
しかし、この能力のおかげで私たちは、たくさんのことに備え、対処することができ、アクシデントや失敗を回避できます。

4.怒りをうまく放出できない

怒りは強烈なエネルギーです。
HSPの人が怒ってレッド・ゾーンに入ると、すぐに白黒つけようとして、ほかの人の立場になって考える能力を一時的に失ってしまいます。
これはHSPの人たちが自分でも好きになれない特徴です。

ちょっとした喧嘩は人によっては新鮮に思えるかもしれませんが、HSPの繊細な神経のバランスを乱される危険性があります。
そしてその後、バランスを整えるのに、長い時間がかかります。

そのため、自分で誰かを傷つけてしまった場合、その人の痛みを無視するのが難しく、自分自身も傷つきます。
その痛みは強く、罪悪感や恥の感情を抱いてしまうかもしれません。

次の章からは、とりわけ「2.罪悪感と羞恥心に苛まれてしまう」「3.恐怖心を感じ、憂鬱になりやすい」の2つの心の問題点について、改善策を挙げてみます。

罪悪感と羞恥心に苛まれるときの改善方法

本来背負うべき以上の罪悪感を抱え込まない

私たちはときどき、物事をオール・オア・ナッシングで考えてしまいます。
責任はすべて自分にあるのか、まったくないのか、そのどちらかに。
ところが実際は、その真ん中であることが多いのです。
以下に、自分に罪があると感じたときに、やってみるとよいことを紹介します。
これをすると、罪悪感の度合いが適切なのか、度を越しているかを調べられます。

あなたは、ほかの人が不幸なのが自分のせいだと感じているとします。

例えば、あなたの姉か妹が鬱だとします。
彼女の心の健康に影響を及ぼすあらゆる要素をリストアップしてみてください。
リストに挙げられるのは、例を挙げれば、次のようなものでしょう。

  • 仕事
  • 社会的スキルの欠如
  • 経済状況の悪さ
  • 健康状態の悪さ
  • 不幸な子ども時代
  • 夫婦関係
  • 私(彼女の姉または妹)

項目を挙げ終わったら、あなたが考える各要素の影響力の大きさをパーセンテージで表してください。
たとえば、仕事24%、社会的スキルの欠如13%、経済状況の悪さ10%、健康状態の悪さ11%、不幸な子ども時代12%といった風に。

  • 仕事 24%
  • 社会的スキルの欠如 13%
  • 経済状況の悪さ 10%
  • 健康状態の悪さ 11%
  • 不幸な子ども時代 12%
  • 夫婦関係 25%
  • 私(彼女の姉または妹) 5%

私はよくクライアントと一緒に、こういうグラフをつくります。「全部自分のせいだ」と思っていた人の意識が、「私の責任の度合いは5%」に変わることで、ほっとする場合もあります。
人によっては、自分は実際には状況を変えるだけの力を持たないということを目の当たりにするのは、やや恐ろしく思えることもあるでしょう。

羞恥心が徐々に解消されていく方法

また、HSPが羞恥心を抱く事柄の例としては、次のようなものがあります。

  • ほかの人が遠くに行ってくれたらいいのに、とときどき願ってしまうこと
  • 素早く返答できないこと
  • 競争について行けないこと
  • ほかの人のように、物事を軽く受け止められないこと
  • ほかの人よりも先に疲れてしまうこと
  • 自分では興味の持てない鏡面的な話をみんなが楽しそうにしていて、途方に暮れてしまうこと

恥じていることや隠したいことが多いと、会話をするのは難しくなります。
秘密を守ることにエネルギーを使うため、言葉がすらすらと出てこなくなるのです。

HSPが心を開く勇気を持つ1つの方法は、ほかの敏感な人の話を聞くことです。
私が開くHSP向けの講座で、1人が失敗談をオープンに話し出すと、まわりもつられてオープンになるのを目の当たりにしてきました。
ほかの人も同じなんだと知ることは、嬉しいことなのです。
きっと、参加者は講座から帰宅し、いつもは心にしまっていたことを言葉に表しはじめたでしょう。
それは羞恥心から脱するよい道筋です。

怒りをうまく放出できないときの改善方法

「相手を叱る」と「自分を責める」の中間の行動をとる

諍いを好まない人は、ネガティブな感情は表に出さずに、何の問題もないふりをしてしまいがちです。
自分自身に、「大したことないよ」と言い聞かせるかもしれません。
不快なことが起きたら、「相手を叱る」、もしくは「心のなかで自分を責める」のが一般的です。
しかし、この2つの典型的な反応の中間の行動をとるべきです。
中間の行動とは、「自分自身について言及すること」です。その際、自分が感じたことを「中立的な情報」として、できるだけはっきりとして言い方をするべきです。
つまり、「あなたは私の気分を害した」と言うのも、「私は傷つきやすい」と言うのもよくないということです。
以下に中立的な言い方の例を挙げます。

  • そんな目で見られると、お腹が痛くなっちゃう。
  • 言葉に気をつけてくれない?
  • ピクルスよりも、サラダのほうがいいな。
  • 2人で決めた約束を守ることが、私には大事なの

自分が何を好きじゃないのか言うなど、自分自身のことをはっきり話せば話すほど、自分が何を言いたいのかが明確になります。

「〜すべき」と道徳化しない

「〜すべき」というのは、さまざまなことを道徳化する際に、用いられる言葉です。
その言葉で、自分自身やほかの人を道徳化できます。
たとえば、「私は子どもにもっといろいろなことをしてあげるべきだったのに」という言葉は、自分自身に対して下す道徳的審判のよくある例です。
怒りの矛先を内に向け、自分自身を攻撃します。
「するべき」という道徳化するよりも、願いに基づいた言葉として発することで、この本を読んでくださっているあなたが、感情がすっかり変わったと感じられるよう私は願っています。
そうしてあなたの自己認識にどんな変化が起こるか感じてください。
悲しみではなく、平穏が訪れるはずです。
繊細な神経を持つ人にとって、そのほうが怒りを感じるよりずっとよいでしょう。

怒りを乗り越えて、悲しみを受け入れる

自分のなかに突然生じる怒りによって、ほかの感情が影を潜めてしまうことがよくあります。
怒りが表面に現れることによって、その下にあるものすべてが隠れてしまいます。
すべてが怒りで充ち満ちてしまい、ほかのものが見えなくなるのです。
怒りのなかに隠された希望は、さまざまな人間関係のなかで織りなされます。
ーたとえば、元パートナー、兄弟姉妹、雇用者など。
希望との闘いであることを意識すれば、より簡単に道を見つけることができます。
怒りに希望を見いだし、その希望を現実のものにするため、現実を変えるか、その反対に、希望を捨てて自由になるのです。
そうすることではじめて新しい人生をスタートさせる準備ができます。

まとめ

HSPの特徴である「罪悪感」「イライラ」の対処法、改善方法について一部を抜粋しながら解説をしました。
全文、更に詳しい内容についてはぜひ本書(「鈍感な世界に生きる 敏感な人たち(イルセ・サン)」)を手に取ってみてください。
前回の記事(「身近な人がHSPの場合の適切な対策・対処方法とは」)でも言及したように、私たちは傷つきやすいばかりではなく、世界で必要とされているいくつかの才能を備えています。
この考え方によって、敏感な神経を持つことが一層の市民権を得るようになります。
HSPがこれからずっとひそかに、たくさんの言い訳をしながら行ってきたことを今や、素直に堂々と話していいのです。
これは多くのHSPの心を大いに解放することでしょう。
より深くHSPを理解するために、本書がその一助となれたら幸いです。

HSPセルフチェック

社会情勢の変化に不安を感じたり、仕事や人間関係でのストレスを感じたり……。
5人に1人が該当すると言われるHSP( Highly Sensitive Person / とても敏感な人 )。それは病気ではありません。自分自身のことを深く知ることで、あなたの敏感さを強く大きな能力に変えていくことができるはずです。
こちらのHSPセルフチェックを使って、ぜひご自身の状態を診断してみてください。

 

引用先:https://d21.co.jp/column/hsp/

『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』イルセ・サン HSPによる罪悪感、イライラの改善方法とは